まだ知らない雪国
南魚沼・六日町への旅
Talk#24. Muikamachi

「雪国への旅」と聞いて、何を思い浮かべますか?
スキー、スノーボード、温泉。
どれも素敵ですが、雪国の魅力はそれだけではありません。
雪国を知らないVELTRAスタッフが、大雪の現地に飛び込んだレポートをお届けします。


◆ Profile:
VELTRA SS:ベルトラ株式会社 国内事業部所属。旅行といえば海外派だったものの、只今日本の魅力を再発見中。雪が積もるのは十数年に一度の温暖な地域で育った静岡県民。

一万年前から変わらない
雪景色

視界が白と黒に染まる雪国の冬。時代が移り変わっても、山から街まで何もかも覆い尽くす雪の姿は昔のままです。
東京駅から新幹線で約90分。日常からほんの少しだけ足を伸ばした場所に、雪国・新潟はあります。

JR上越線 越後湯沢駅のホーム


雪国に迷い込む

越後湯沢駅のホームに降り立った瞬間、体を刺すような冷たい空気と、目の前に広がる雪景色。そこはまさしく雪国。雪の降らない地域で生まれ育ち、ウィンタースポーツとも縁遠い生活を送る私には、どこか遠い国に突然迷い込んだような不思議な感覚になりました。

今回の旅の目的地は、豪雪地帯として名高い南魚沼市の六日町。越後湯沢駅から六日町駅まではJR上越線で約20分。車窓に広がる一面の雪景色に圧倒されている間に到着です。まず六日町の駅前を散策しようと思ったら、そこには除雪によって積み上げられた2mクラスの雪が壁のようにそびえ立っていました。

駅から目と鼻の先の商店街へ行くには、どうやらこの雪の壁を乗り超えないといけないようで、地元の方々は学生からお年寄りまで、滑ることもなくひょいひょいと通っていきます。到着早々、雪国の洗礼を受けた気分でした(当初気づかなかっただけで、実際には雪の少ない迂回ルートもありました)。

JR六日町駅の入口。スイスイと歩いていく地元のおばあさん


リアルな雪国を感じられるホテル
『ryugon』への宿泊

六日町の商店街を抜け、橋を渡った少し先に、その荘厳な古民家ホテル『ryugon』はあります。約200年前の庄屋や豪農の館を移築した複数の棟が建ち並ぶ様は、「古民家」というよりも「お屋敷」という表現がしっくりきます。

門の先には道中で見た雪の量とは比較にならないほど、こんもりと積み上がった雪の山。その下に隠された庭の意匠は想像もつかないほど、完全に雪に埋もれていました。

ほぼ同じ位置から撮影した写真ですが、
冬には庭も建物も見えません

ryugonの井口智裕社長にうかがったところ、この雪は古くから続く景色をお客様に体感してもらうため、敢えて除雪せずに残しているとのこと。

六日町の道路は除雪車によってくまなく除雪され、家やお店の前に積もった雪も、地元の方々が惚れ惚れするような手さばきで雪かきをされていたことに思い至ります。地元では、除雪せずに雪を残しておくと「しょったれ(だらしない)」と言われてしまうと聞いて納得すると共に、人の手が入らないとどこまでも降り積もっていく雪の驚異を感じました。

モダンで快適でありながら、四季を通じて雪国を体感できるように整えられたryugonで、縄文時代から続く雪国文化に思いを馳せる時間はとても贅沢です。

白い囲炉裏を囲み、開放的なラウンジ


雪国を体感できる
アクティビティ

スキーやスノーボードほどガッツリとスポーツをしたいわけではないけれど、ふかふかの新雪に飛び込んだり、雪遊びをしたりしてみたい。そんな希望が叶うアクティビティがスノーピクニックです。地元の食材をふんだんに使ったランチボックスと温かい汁物を雪原に設けたテーブルでいただき、食後は思う存分雪遊び。ここでしかできない、期間限定の体験です。雪のない春から秋にかけては、田んぼに席を設けて特製ランチを楽しむプログラムもあります。

もう少しアクティブに雪を楽しみたい方には、スノーシューを履いて楽しむ田んぼハイキングがオススメです。雪用のアウターやスノーブーツもレンタル可能なので、普段着で気軽に参加でき、一面の銀世界を全身で感じることができます。

スノーピクニックと田んぼハイキングでは、
ぜひ雪に思いっきり飛び込んでみてください!


作って味わう雪国ごっつぉ

アウトドアだけでなく、屋内でも雪国の暮らしをたっぷり感じられる体験も。土間クッキングは郷土料理名人のおばあちゃんと、昔ながらのかまどを使ってごはん炊き・汁物作りを行います。

和気あいあいのクッキング。
お話し上手のおばあちゃんとの会話も弾みます

地元名産のお米はもちろん、東京のスーパーではなかなかお目にかかれないような肉厚のきのこや新鮮な野菜をたっぷり使い、雪国の恵みを満喫することができます。

かまどを使っての料理は生まれて初めてでしたが、明るくテキパキしたおばあちゃんに習えばあっという間にできあがりです。

かまどで炊き上げたごはんは最高の味

炊きたてツヤツヤのごはんとけんちん汁に、おばあちゃん特製の料理がお膳に並びます。ryugonの料理長もこちらのおばあちゃんの煮物には敵わないと言うほど、味も食感も絶妙で、お箸が止まらないおいしさでした。

絶品の雪国ごっつぉ(ごちそう)に舌鼓を打ち、なんでも話したくなってしまう雪国のおばあちゃんとの会話も楽しいひとときです。

雪国の旨みたっぷりのランチ。
ごはんのお代わりが止まりません


静寂に包まれる
雪の雲洞庵へ

越後一の禅寺・日本一の庵寺と名高い金城山 雲洞庵。戦国武将の直江兼続、上杉景勝が幼少期に学んだ場所でもあります。

新潟県指定文化財となっている本堂には仏像の他、四十五世住職 新井石龍禅師の書など、見応えのある展示物や文化財を鑑賞することができます。

雪の参道や庭園の美しさも必見。今回は大雪のタイミングで訪れたため、客殿の窓から眺めた庭には、所々に不思議な形に積もった雪。あの雪の下には何が隠れているのか、また違う季節に答え合わせに来たくなりました。

雲洞庵は六日町からタクシーで10分ほど。雪のない季節にはレンタサイクルで訪れることもできます。

春にはどんな庭が見られるのか、想像するのも楽しいです


あたたかい雪国への旅

今回の旅を通じて何よりも印象に残ったのは、出会った方々の勤勉さと親切さでした。つい先ほどまで梯子で軽々と屋根に登り、雪下ろしをしていたと思ったら、今度は玄関先の雪ほり(雪かき)をしている。雪が降り始めたら屋内でテキパキと仕事をして、また雪が止んだタイミングでささっと雪かき。その日の雪の降り方に応じて、誰もが軽やかに動いていました。

商店の方に道を尋ねれば、寒い中お店の外までわざわざ出てきて、丁寧に教えてくれます。それも、ひとりやふたりではなく、出会った方が皆さん自然とそのように動かれていることに驚きました。

雪と共に暮らすには、人間には思い通りにいかないことも多くあります。その中で人と人との助け合いが生まれ、文化となり、当たり前のように受け継がれているのだと感じました。

氷点下の寒さよりも、この土地で出会った人のあたたかさが心に残る旅となりました。遠いようで近くにあり、知っているようで知らないことがたくさん。

季節ごとにあふれる雪国の魅力を探しに、ぜひお出かけください。


記事に関連する
六日町のツアー:

■ いつかの旅に
・古民家ホテル「ryugon」宿泊 1泊2日
>>>詳細はこちら

・スノーピクニック 大雪原を独り占め!白銀の世界で雪国ランチ&雪遊び
>>>詳細はこちら

・白銀の世界を独り占め!スノーシュー田んぼハイキング&雪遊び 防寒具レンタル&コーヒーブレイク付き
>>>詳細はこちら

・ryugon 土間クッキング 雪国を知り尽くす地元のおばあちゃんと郷土料理作り体験 炊き立て羽釜ごはんと山菜料理のランチ付
>>>詳細はこちら

■ 六日町近隣の十日町で雪国文化を体験
・十日町のフォーチュンドール「ちんころ」作り体験 米粉で作るカラフルな縁起物!
>>>詳細はこちら

・スノーシューで行くメープルシロップ狩り 米粉パンケーキ作り&焚火デイキャンプ体験
>>>詳細はこちら


# バックナンバー

◆#23. Masuda:
静謐で不思議な「益田」を旅する
◆#22. Amanohashidate:
もうひとつの京都、天橋立へ
◆#21. Sydney:
How’s it going, Mate?真夏のシドニーから
◆#20. Fukushima:
100年先まで 福島から日本全国へ
◆#19. Hawaii と宮崎:
星の航海術 WayFinding
◆#18. South Africa:
冒険者たちの楽園 南アフリカ
◆#17. Laos:
ラオス、亡き父へのオマージュ
◆#16. Ise:
「ありがとう」を伝えに行くお伊勢参り
◆#15. Wine:
はじまりの、ワイン。
◆#14. Kesennuma:
気仙沼で「サメ」と生きていく。
◆#13. Asia:
アジアのグルメは、なぜ、おいしい?
◆#12. Hawaii:
火の女神ペレが住まう島
◆#11. France:
ブルゴーニュ。そしてボルドーへ。
◆#10. France:
パリから「シャンパン」へ シャンパーニュ編
◆#9. Hakone:
"ウェルネスツーリズム”ってなんだ?
◆#8. Yakushima:
屋久島「だから」したいこと。
◆#7. Shiretoko:
いつか子どもに見せたい 知床
◆#6. Okinawa:
落ち着いたら!おいでよ、沖縄。
◆#5. Spain:
旅とオリーブにまつわる話。
◆#4. Taiwan:
母と娘と、台湾と。
◆#3. Australia/Perth:
ユーカリの風が吹く街
◆#2. Hawaii:
ハワイの人は、なぜか、やさしい。
◆#1. Finland:
身も心も「ととのう」サウナと幸せの国

VELTRA

© 2022 VELTRA Corporation All Rights Reserved.