今から約400~800年前、
                    武士が力を持ち始めた鎌倉時代から室町時代まで、中世と呼ばれる時代にひときわ輝きを放った町があります。
                    それは東京でも京都でもなく島根県の西端にある「益田市」です。
                    奇跡的に残ったその土地に不思議な力が!心と身体が癒される田舎旅にご案内します。
                
            
                    「益田の応援をして欲しいのです・・・」
                    最初に相談をもちかけられた時、日本海に面する島根県のそこはいずこか?出雲?松江。益田ってどこ?と正直思った。ところが実に良いのである。近いのである。オモシロイのである。期せずして大いにはまった。羽田空港から90分で更に街まで15分。センスあり魅力溢れる不思議な田舎「益田」に熱が冷めやらない。
                    
                    羽田空港から現在は毎日1便の8:10am ANA(NH725)で飛ぶ。朝の富士山を眼下に眺めるのも束の間、日本海に比翼が大きく傾くと9:40am 萩・石見空港着。フライトに合わせて待つバスに乗る。益田川とダムのない清流日本一の高津川、二つの川に挟まれた益田駅に10:00am到着。赤褐色「石州瓦」の輝くまちが迎えてくれる。どの家の屋根も独特の赤色と艶に輝いている。中世ヨーロッパの街にタイムスリップしたみたいだ。
                    
                
                
                    益田市は西国一の大内氏や毛利氏の傘下で力を伸ばした「石見国」西部最大の領主益田氏の城下町だった。乱世を生き抜いた遺産都市には手つかずのお宝や謎がある。一言では語れないその謎ときは、是非一度益田を訪れて体験してほしい。城下町益田は乱世にあっても文化度の高いまちだ。画聖・雪舟が築いた庭園は数あれど、国の文化財となっているのはわずか5つ。そのうち2つが益田にある。
                    
                    萬福寺と医光寺。萬福寺の庭園は心を照らす庭。医光寺は自然と対話する庭。どちらも歴史の古い由緒ある寺院である。画聖雪舟は崇観寺(医光寺の前身)五代の住職として入山しこの国宝的名園を遺している。
                    
                    医光寺のしだれ桜を見てみたい「いつか桜の季節に!」の念願叶うか、今年こそはと女子8名で計画を立てた。家事と育児と仕事、働き盛りのピークを助け合った仲間。彼女達と鑑賞する桜は一生の宝になりそうだ。桜の季節が待ち遠しい。そして季節を問わず、畳に座って我を忘れる不思議な空間。一同ここで静まりかえる。繁栄と平和を築いた益田氏の文化への深い造詣が今も息づいている。
                    
                
                
                    「雪舟焼」の登り窯が、現在の医光寺右手奥にある。数回訪れたあとで、作陶体験ができるのか聞いてみた。ここでろくろを回せる幸せ!雪舟焼窯元二代目の福郷徹さんが直々に出てきて教えてくれた。田舎ならでは贅沢だ。古陶器を偲ぶ寂びた土色は実に味がある。この土の感触も格別、優しくて癒される。忘れた頃に届く楽しさ。登り窯で焼かれた茶碗を使ってみると、なんとも軽くて心地よい。
                    
                    グラントワ(フランス語でGrand Toit=大きな屋根の意)は県立芸術文化センター、石見美術館、いわみ芸術劇場の3つの複合芸術基地。建物全体を覆う赤褐色の「石州瓦」その数28万枚、圧巻の芸術作品。美術館も古美術から現代アートやファッションと幅広く、センスが良い。中庭水盤アートは中世ヨーロッパを彷彿させる。ここがサイクリスト羨望の「益田INAKAライド」のゴールとは!なんという贅沢。水面を流れる水の音。石の魅力に癒される不思議な空間で時間を過ごす。
                    
                
                
                
                    衣毘須神社は岩礁の上に立っている。潮の満ち引きによって景色の表情が変わる。大潮の時には神社への参道がすっぽり海の中に消える。なるほどモンサンミッシェルだ。でも、ここは人も少なく静寂だ。貝を拾ったり小石を投げたり、なぜか、皆、童心にかえって戯れる。季節がよければ海に浸かる。ゆったりした時間の流れを感じる幸せ。美しい夕焼けを拝んだら、お待ちかねのあの場所に。あの人達に会いにいく。
               
                
                    宿は益田温泉マスコスホテルと決めている。スタイリッシュなホテルの裏手を歩いて数分の「田吾作」に毎回通う。佇まいは田舎の一軒家。玄関を入ると懐かしい銭湯の靴箱。地下への階段を降りる。そこにはフレンチの3ツ星シェフを唸らせる、The 日本の食の世界が広がっている。お婆さんのハルさんと耕さんがきりもりする。
                    
                    すべて手作りで、生きているものしか出さない。命をいただき、命が吹き込まれるようだ。手作り豆腐や野菜炊き合わせに加え、その時の旬の食材が出される。食の月刊誌Dancyuが特集を組む理由がわかる。3つ星シェフがハルさんの手を見て言った。
                    
                    「僕たちはまだまだ努力が足りないね」そのセリフが忘れられない。人気や時代に流されず、信念を貫く「田吾作」さんに学ぶことは多い。
                   
                
                
                
                    国の天然記念物であり世界的に大人気の日本犬「柴犬」のルーツは益田だった。昭和の初めに益田市美都町にいた石州犬「石号」は地元では「石見犬」とも呼ばれていた。美都は町の中心、益田駅から車で30分。道の駅サンエイト美都を拠点に、柴犬の里「石号記念館」を見学し、ここでしか獲れない滋養ある絶品野菜やフルーツの買い物がお勧めだ。
                    
                    東京から故郷に戻り、美都の生産者を応援している人を私達も応援したいと思うようになった。今、まさに旬の美都のイチゴや、季節を問わずに益田の魚介類を直送する中華料理「瑞雪」も美味しいだけでなく、そのひたむきな職人の姿勢に心が動く。併せてご紹介したい。
                    
                    足を延ばせば匹見のワサビ。ゆずの新芽、幻のホンモロコ、時間があれば石見神楽も。誰といつ訪ねるかで様々な楽しみ方がある。応援したい人が増え、紹介したいところが尽きない。続きはいつか続編で!
                    
                    不思議なご縁で通ってみると、いつのまにやら益田のとりこ。次は何しに?とワクワクする。心ゆさぶられる体験だ。その土地の人と生活、文化や食には未だ知られていない大きな宝があると知った。この幸せを多くの人に届けたい。萩・石見10:20am羽田空港着11:50am(NH726)で午後から十分働ける。
                    
                    やはり日本は素晴らしい。日本はまだまだオモシロイ。
                    是非一度、益田の「田舎旅」にお出かけください。
                    煌めくまちでトキメキを!
                    
               
                    ■ いつかの旅に
                    ・島根県益田への旅 日本一行くべき居酒屋「田吾作」ベルトラスペシャルの夕食付き
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                   ■ 益田に関連するご紹介
                    ・益田の魚介類直送が都内で楽しめる!中華料理「瑞雪」
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                    ・ユニーク教育で有名なエムランド(益田ドライビングスクール)
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                    ・萬福寺360度VR
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                    ・医光寺360度VR
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                    ・NPO益田まちおこしの会
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                    ◆#22. Amanohashidate: 
もうひとつの京都、天橋立へ
 
                    ◆#21. Sydney: 
How’s it going, Mate?真夏のシドニーから
                    
                    ◆#20. Fukushima: 
100年先まで 福島から日本全国へ
                    
                    ◆#19. Hawaii と宮崎: 
星の航海術 WayFinding
                    ◆#18. South Africa: 
冒険者たちの楽園 南アフリカ
                    ◆#17. Laos: 
ラオス、亡き父へのオマージュ
                    
                    ◆#16. Ise: 
「ありがとう」を伝えに行くお伊勢参り
                    ◆#15. Wine: 
はじまりの、ワイン。
                    
                    ◆#14. Kesennuma: 
気仙沼で「サメ」と生きていく。
                	◆#13. Asia: 
アジアのグルメは、なぜ、おいしい?
                	◆#12. Hawaii: 
火の女神ペレが住まう島
                    ◆#11. France: 
ブルゴーニュ。そしてボルドーへ。
                    ◆#10. France: 
パリから「シャンパン」へ シャンパーニュ編
                    ◆#9. Hakone: 
"ウェルネスツーリズム”ってなんだ?
                    ◆#8. Yakushima: 
屋久島「だから」したいこと。
                    ◆#7. Shiretoko: 
いつか子どもに見せたい 知床
                    ◆#6. Okinawa: 
落ち着いたら!おいでよ、沖縄。
                    ◆#5. Spain: 
旅とオリーブにまつわる話。
                    ◆#4. Taiwan: 
母と娘と、台湾と。
                    ◆#3. Australia/Perth: 
ユーカリの風が吹く街
                    ◆#2. Hawaii: 
ハワイの人は、なぜか、やさしい。
                    ◆#1. Finland: 
身も心も「ととのう」サウナと幸せの国