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                    サインをたよりに、自由に海を行き来していたことをご存じですか?
                    
                    ポリネシア伝統航海カヌー「ホクレア」の世界航海に参加されたご経験をもつ日本航海協会理事長 奥氏にお話を伺いました。
                   
                
 
                
                    取材記事: 日本航海協会 理事長 奥 知樹氏
                    協力:ハワイ州観光局
                
 
                
                    「高校に行ったけど勉強する意味が見出せなくて」中退した。でも周りから高校に行くことを勧められ、選んだのが全寮制の商船高専。そこで運命の出会いが待っていた。いえ、お導きがあったのだろう。日本航海協会を創り理事長を努める奥知樹さんは実に豪快で面白い。
                    
                    東京商船大学航海学科を卒業し、運輸省管轄であった航海訓練所に運輸教官として入所。2007年にはポリネシア航海協会のメンバーとなり、ポリネシア伝統航海カヌー「ホクレア」の日本航海に参加。それ以降も「ホクレア」での様々な航海に参加されています。
                    
                    帆船日本丸船長として日本からオアフ島やカウアイ島の往復航海を担当。ホクレアの世界航海においては、クルー兼アパレンティスナビゲーターとして活躍されるなど多数の経験をお持ちです。パラオ共和国から友好の印として三重に寄贈された航海カヌー「ツクヨミ」の修繕を自ら申し出て、4年がかり、2017年に宮崎県美々津から三重県の三重水産高校を目指し航海をしました。「お金にならないことを一生懸命やる」と人が奥さんに集ってきます。
                   
                
 
                
                    NPO日本航海協会を立ち上げた理由を奥さんはこう語ります。
                    「活動を通して、我々は皆が夢や目標を持ち、それを叶えるための方法を、自分達で考えるようになる。自分達それぞれが伝統技術や知恵の継承者であることを感じ、日本という島に生きる者としての誇りを取り戻すことができるだろう。そして、それぞれに必ず生きる意味と役割があることに確信を持つことができるだろう。
                    航海に必要な先人の知恵を学ぶ ことで年長者は、夢を探し見つけ目指して生きる若者を大切に想い育む為の努力を惜しまず、若者は、支えに感謝し、その生き方に学び年長者を敬うだろう。
                    航海を成就するためには、自然と共存することが大切だと知り、自然への畏怖の念をもつだろう。そして、自然との同化が必要とされる航海に大切なことは航海の目的を明確にし、そのための準備に一切の妥協をしないことだと知るだろう。」と。
                   
                
 
                
                    ハワイの伝統航海術を継承し、世界中を航海しながら環境保全や文化伝承を目的に活動をしているポリネシア航海協会は、この度、1976年のハワイからタヒチへの初航海の50周年を記念して、2022年から2026年まで環太平洋航海を行うことを発表しました。
                    
                    伝統航海カヌー「ホクレア」「ヒキアナリア」は、世界46カ国、全345カ所をめぐりながら、太平洋を一周する予定です。3年半の歳月をかけ、北米アラスカから、アメリカ大陸沿岸、タヒチ、ニュージーランド、太平洋諸島、さらに北上して日本へも寄港する計画です。
                    
                    奥さんはホクレアに乗船するだけでなく、航海準備に先立ち、海図の準備や資金面でも活動を始めています。奥さんは航海に集中してほしい!ベルトラはハワイ州観光局が主催する「ハワイ通信ゼミ」の「太平洋の古代航海技術講座:8月18日」奥さんご登壇を皮切りに、日本航海協会のホクレア準備資金獲得の支援を開始いたします。
                    
                    諦めない夢は終わらない。コロナ禍の今だからなおさら、まずは自分ができることに集中する。誰かの夢の応援ができる人はその一歩を踏み出す。日本航海協会の教育支援など、新たに知った大きな志にフラッグ「UW」(歓迎と応援の旗印)を送ります。星の航海術講義は来る8月18日(水)ご一緒に参加しませんか!(申し込みは最終ページリンクから)
                    
                    *日本航海協会:
                    星や自然のサインを探し続ける航海を続けてゆくこと、航海カヌーを守り続けることにより自然と共存し正しく生きる道を学び、子供達に正しく伝え続けることを目指すコミュ二ティ
                    
                
                    ハワイ州観光局は、ハワイの自然環境や伝統文化について専門家から映像で学ぶ「ハワイ通信ゼミ」を開講しました。全4回シリーズで、受講は全て無料、どなたでもご参加いただけます。
                
 
                
                    ハワイ州観光局は、ハワイが大切に守ってきた伝統航海術や世界の環境保全活動を行っています。
                    ポリネシア航海協会のシンボルである伝統航海カヌー「ホクレア」を応援しています。
                    ホクレアは、2022年から「先住民の文化継承や地球温暖化問題の教育」をテーマに環太平洋航海を開始します。
                    日本への寄港も予定されており、その中心的サポート役割を日本航海協会が担っています。
                    是非この活動を多くの皆様に知って頂き、「マラマホヌア」(ハワイ語で海を大切にするという意味)、海を守り、私たち地球の大切さを一緒に伝えていきませんか。
                    地球にやさしい旅を!
                    ハワイ州観光局日本支局長 ミツエ・ヴァーレイ
                    
                
                    編集後記:
                    
                    「俺のことを「アホだ。変わってる(笑)」っていうけれど、皆も変わってるよ。だって、みんな手弁当なんだ。でもね、海は人が育つ場所なんだよ。」奥さんの言葉に久々に、ジーンときました。こういう人を応援したい!本気の熱さでこの暑い夏を乗り切りたいです。
                    
                    取材・文・構成/ベルトラ 凛子
                    
                
 
                
                    ◆ハワイ州観光局 ハワイ通信ゼミ!マラマハワイコース&夏休み特別企画
                     https://www.allhawaii.jp/htjnews/4775/
                    
                    
                    ◆ハワイ州観光局 ハワイ州観光局によるSDGs講座
                    (下記YouTubeよりご視聴できます)
                     https://youtu.be/r5kqMdlZ7Og
                    
                    ◆日本航海協会のホームページはこちら 会員募集中です!
                     https://sites.google.com/site/nipponvoyagingtop/top/
                    
                
                    ◆#18. South Africa: 
冒険者たちの楽園 南アフリカ
                    ◆#17. Laos: 
ラオス、亡き父へのオマージュ
                    
                    ◆#16. Ise: 
「ありがとう」を伝えに行くお伊勢参り
                    ◆#15. Wine: 
はじまりの、ワイン。
                    ◆#14. Kesennuma: 
気仙沼で「サメ」と生きていく。
                	◆#13. Asia: 
アジアのグルメは、なぜ、おいしい?
                	◆#12. Hawaii: 
火の女神ペレが住まう島
                    ◆#11. France: 
ブルゴーニュ。そしてボルドーへ。
                    ◆#10. France: 
パリから「シャンパン」へ シャンパーニュ編
                    ◆#9. Hakone: 
"ウェルネスツーリズム”ってなんだ?
                    ◆#8. Yakushima: 
屋久島「だから」したいこと。
                    ◆#7. Shiretoko: 
いつか子どもに見せたい 知床
                    ◆#6. Okinawa: 
落ち着いたら!おいでよ、沖縄。
                    ◆#5. Spain: 
旅とオリーブにまつわる話。
                    ◆#4. Taiwan: 
母と娘と、台湾と。
                    ◆#3. Australia/Perth: 
ユーカリの風が吹く街
                    ◆#2. Hawaii: 
ハワイの人は、なぜか、やさしい。
                    ◆#1. Finland: 
身も心も「ととのう」サウナと幸せの国